2010年09月28日

外国人が日本で経営活動を行うための在留資格


【一般:基礎】


外国人が日本で会社を経営する場合は、原則として在留資格「投資・経営」(通称:投資・経営ビザ)を取得する必要があります。

 



在留資格「投資・経営」ではなくても、活動内容に制限がない「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」のいずれかであれば、経営活動を行うことが可能です。

また、「投資・経営」は外資系企業(外国人または外国企業の資本が一定割合含まれる企業)の経営を行う場合の在留資格ですので、外資系企業以外の経営活動には該当しません。その場合、「人文知識・国際業務」の資格での経営活動が認められる場合があります。

 

以下の方たちの経営活動または管理活動が在留資格「投資・経営」に該当します。


1.外資系企業の経営者(代表取締役、取締役、監査役など)

 

次の2つの場合があります。

 

@自ら会社を設立し、その経営を行う場合


※既存の会社に投資して、その経営を行う場合も当てはまります。

※法人形態ではなく、個人事業でもしっかりとした規模であれば可能です。


A海外親会社から日本子会社に派遣される場合

 


2.外資系企業の管理者(部長、工場長、支店長など)

※在留資格「企業内転勤」や「人文知識・国際業務」に該当する場合もあります。

 


 

 
在留資格「投資・経営」を取得するには、最低限下記条件を満たすことが必要です。詳しくは、「在留資格「投資・経営」の条件−外資系企業の経営者・管理者のビザ」をご参照ください。


@住居とは独立した事務所の用意

※自宅兼事務所であっても、衣食住の空間と分離独立しているなど安定的に業務に従事できる環境であれば、許可される場合があります。   



A二人以上の従業員(日本人・永住者等)の雇用または年間500万円以上の投資

※在留資格「技術」や「人文知識・国際業務」などの他の就労資格と異なり、「投資・経営」には、大卒・専門士であること又は一定の実務経験年数を有することなどの条件が、部長など「管理者」として活動する場合を除き、ありません。 

 

 

 

【ここがキモ!】海外在住者の「投資・経営」取得


日本にある企業の経営者でありながら、海外に住所を有する場合、在留資格「投資・経営」を取得することができるでしょうか?


本来、在留資格とは、日本に”在留”するための資格なので、一見、海外に住んでいる場合、在留資格を取得することはできないように思われます。


取締役会の出席や取引先との商談などの目的で来日する必要がある場合は、短期滞在ビザを取得してその都度来日すればいいので、「投資・経営」取得の必要性もないように思えます。


しかし、現在、法務省入国管理局は、海外に住んでいる場合であっても、日本企業の経営者であれば在留資格「投資経営」の取得を可能とする取扱いをしております。


当事務所でも実際に許可されたケースが複数あります。


結局、海外に住所を有する日本企業の経営者には、次ぎの二つの形態があります。


@在留資格「短期滞在」−「短期滞在ビザ」


会議等必要に応じて、海外の日本国大使館・領事館にて「短期滞在査証」を取得し来日するケース


A在留資格「投資・経営」−「投資・経営ビザ」


「投資・経営」資格を取得すれば、来日の都度、
在外の日本国大使館・領事館にて「短期滞在ビザ」を取得する必要がないので便利です。「短期滞在ビザ」の取得は急いでも申請準備の時間も勘案すれば来日までに10日程度必要ですが、「投資・経営」資格を保有していれば急な来日の予定でも対応することが可能です。

もちろん、日本で在留資格「短期滞在」に該当する、商談や会議出席などの活動を行う場合、「短期滞在ビザ」の取得が免除される査証免除国の国籍の方の場 合、いつでもすぐに来日できるので、以上のことは当てはまらないのですが、中国など査証免除国でない国籍の方にとってこのメリットは大きいです。



 

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2012年06月08日

在留資格「投資・経営」(投資経営ビザ)の条件−外資系企業の経営者・管理者のビザ


【一般】


 外国人が外資系企業の経営者・管理者として活動する場合は、在留資格「投資・経営」(投資経営ビザ)を取得することが必要です。もっとも、外国人が在留資格「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の場合、そのままの資格で経営活動に従事することが可能です。


 以下、在留資格「投資経営」の条件についてご説明致します。


1.在留資格「投資・経営」の在留資格該当性を充足すること



1)活動内容が下記@〜Dのいずれかに該当すること


※単に形式的に(登記上)、社長、部長等であるというだけでは不十分です。実際に事業の経営または管理に従事することが必要です。


@ 「日本国で貿易その他事業の経営を開始してその事業の経営を行う活動」

⇒外国人自ら会社を設立し、社長としてその経営を行う場合など


※会社形態ではない個人事業でも安定的・継続的な事業遂行が可能な経営基盤を立証できれば許可される場合があります。


例)外国人コックが独立して自分のレストラン(個人事業)を開業する場合(「技能ビザ」から「投資経営ビザ」に変更します)



A 「日本国の事業に投資してその事業の経営を行う活動」

⇒日本人や外国人が設立した既存の会社に投資して、経営を行う場合など


※経営を左右できる程度の投資(一人当たり最低500万以上とされています)を行う必要があります。

 

【法務省取扱い基準:総合規制改革会議の「規制改革の推進に関する第3次答申」に関する在留資格認定(抜粋)】 


 「投資・経営」の在留資格は,相当額の投資をしてその投資した資金の維持・拡大を図る観点から,会社等の事業の運営に参画することを目的として入国・在留する者を対象として設けられたものですので,その外国人が実質上その会社等の経営を左右できる程度の投資をすることが前提として必要です。

 したがって,例えば日本人が起業した事業であっても,起業後外国人が当該事業に相当額の投資を行い,かつ実質的に当該事業について経営権を有していると判断できるような場合には,「投資・経営」の在留資格に該当することになりますし,逆に,一時的に株を取得したにすぎない場合や投資額が相当額に達しない場合,又は,投資した本人やその本人を代理する立場にある者以外の者が行う経営活動や管理活動は,「投資・経営」の在留資格の対象とはなりません。

 上記の「相当額の投資」については,会社の規模により異なりますが,実質上会社の経営方針を左右できる程度の金額であることが必要であり,最低でも500万円以上の投資が必要となります。



B 「日本国で事業の経営を開始した外国人や外国法人に代わってその事業の経営を行う活動」

⇒日本に子会社を設立した海外の親会社が従業員を日本に派遣して、日本子会社(日本法人)の経営に従事させる場合など

 

※代表取締役の1名以上は、日本に住所を有している必要があります。そのため、日本子会社設立時の代表取締役は日本在住の者(国籍は不問です)とし、親会社の従業員が在留資格「投資・経営」を取得したら代表取締役を交代する、設立時の代表取締役は日本在住の者と海外在住の者(日本に派遣される予定の従業員)の2名とする、などの措置が必要です。



C 「日本国の事業に投資している外国人や外国法人に代わってその事業の経営を行う活動」

⇒日本企業を買収した外国会社が従業員を派遣して、買収した日本企業の経営に従事させる場合など



D 「@からCの事業の管理に従事する活動」

⇒日本国内の外資系企業に部長として勤務する場合など

 

※入管法上、部長などの「管理者」は在留資格「投資・経営」とされ、「投資・経営」に該当する場合は、「人文知識・国際業務」の適用は排除されます。しかし、入管実務上、部長などの「管理者」でありながら、「人文科学の分野に属する知識を必要とする業務」に従事するとして「人文知識・国際業務」が許可されている例は少なくありません。なお、そもそも勤務先企業が外資系企業でない場合は、「投資・経営」の該当可能性はないので、「人文知識・国際業務」の該当性を検討することになります。


【ここがキモ!】外資系企業かどうかの判断基準


 外国人の行う活動が事業の経営または管理に従事する活動であっても、その事業が外国人もしくは外国法人が経営を開始したもの、または投資したものではない場合、すなわち、その事業が
日本人もしくは日本法人が起業し、かつ日本人もしくは日本法人のみが投資しているものである場合(=外資企業でない場合)には、「投資・経営」の在留資格には該当しません。


経営・管理の対象は、外資系企業でなければなりません!



 経営を行おうとする企業が、この意味で外資系企業でない場合は、「人文知識・国際業務ビザ」の取得が可能かどうか検討をすることになります。


 10年以上の経営管理経験がある場合や大学で経営学を専攻したような場合は「人文知識・国際業務ビザ」が許可される可能性があります。



 「投資・経営」における外資系企業かどうかの判断ルールを入国管理局は明確に定めていません。しかし、
「法務省入国管理局平成16年2月17日事務連絡」から下記のとおり推測できます。


「会社の経営を左右できるようなものであること」かつ「500万円以上」


⇒必ず会社の経営を左右できればいいので、必ず資本金の過半数の出資割合が必要とは思われませんが、比較的小規模の会社の場合は、資本金の過半数の外資出資割合が必要と思われます。



ご参考)法務省入国管理局 
平成16年2月17日事務連絡.pdf より抜粋

「(経営者となる外国人や当該外国人に経営を委任する外国人や外国法人の)投資額に実質上会社の経営を左右できるようなものであることが必要である。企業の経営活動や管理活動が『投資・経営』の在留資格に該当するためには、当該企業がこの意味で外資系の企業であることが必要である。

(「投資・経営」における「相当額の投資」については、)「会社の規模にもよることとなるが、実質上会社の経営方針を左右できるようなものであることが必要であり、また、最低でも500万円程度は必要である」

(   )内は、行政書士林 幹にて補充




2)事業の適正性・安定性・継続性
経営基盤、経営実績があること)

※外国人の経営または管理する事業が安定的かつ継続的に営まれることの確たる見通しを「事業計画書」「損益試算表」などで立証する必要があります。


「常勤職員」が2名以上いない場合は、特に重要です。


※事業の適正性・安定性・継続性に問題がある場合は、継続的に「実際に事業の経営または管理の活動に従事する」とは判断されません。



3)「相当額の投資」を行うこと  

 

 入管実務上、この条件は「当該事業がその経営または管理に従事する者以外に2人以上の日本国に居住する常勤の職員が従事して営まれる規模のものであること」という上陸許可基準(基準省令)上の条件に埋没してしまっています。

 

 すなわち、「2人以上の日本国に居住する常勤の職員」がいない場合において、「当該事業がその経営または管理に従事する者以外に2人以上の日本国に居住する常勤の職員が従事して営まれる規模のものであること」でいう「規模」かどうかを判断するために、年間投資額500万円以上という基準が平成12年に策定された結果、「投資・経営」で「投資」を言うときは、この「年間投資額500万円以上」という上陸許可基準(基準省令)上の条件を意味するものとなってしまっています。

 

 しかし、本来、上陸許可基準(基準省令)上の条件を吟味する前に、しっかり在留資格該当性上の条件を吟味すべきであり、「相当額の投資」という条件を上陸許可基準(基準省令)上の条件に埋没させてしまってよいのか疑問があります。


 「相当額の投資」とは、入管通達である入国在留審査要領によると「当該事業の遂行が可能となるような投資額であって、事業所及び立ち上がりの業務運転資金を支弁し得る程度の額」とされています。

 この点、
坂中英徳・齋藤利男著「改訂第三版出入国管理及び難民認定法逐条解」(日本加除出版)では、「「『相当額の投資』といえるためには、新しい事業を起こすために必要な投資をして、少なくとも、事業所及び二人以上の常勤職員を確保するための費用と立ち上がりのための業務運営資金とを十分に支弁できる程度の額を投資しなければならない」と入国在留審査要領よりはやや詳しく記述されています。

 

「相当額の投資」には次の金額が含まれることになります。

@事業所及び二人以上の常勤職員を確保するための費用

A立ち上がりのための業務運営資金

 

 なお、後述のとおり、「二人以上の常勤職員」が確保されていない場合であっても、一定の「規模」の場合には在留資格「投資・経営」の上陸審査基準(基準省令)を満たす場合があるという現行の入管当局の解釈です。この点を勘案すると、「二人以上の常勤職員を確保するための費用は必須ではなく、投資の”例示”と理解すべきものと思われます。


 法務省入国管理局は、在留資格「投資・経営」を取得しようとする外国人ひとり当り500万円の投資を求めています。

ご参照)法務省入国管理局策定

総合規制改革会議の「規制改革の推進に関する第3次答申」に関する在留資格認定  

 


 上記活動内容のBCDの場合、「投資・経営」の取得を希望する者による投資ではなく、事業の経営を開始した、あるいは事業に投資した外国人又は外国法人による投資を意味します(=申請人本人は投資しない形態です)。

 




【専門家向け】在留資格該当性の要件としての「相当額の投資」


 常勤職員が2名以上いるような場合、「相当額の投資」を「投資・経営」の要件としてあえて意識しない、問題視しない傾向があります。


※「相当額の投資」が「投資・経営」の在留資格該当性に係る条件であることについては、
坂中英徳・齋藤利男著「改訂第三版出入国管理及び難民認定法逐条解説」(日本加除出版)126頁をご参照ください。


 本来、在留資格該当性における「投資」と上陸許可基準(基準省令)における「投資」(下記参照)とは別物で、それぞれの「投資」を問題にすべきなのですが、上陸許可基準における「投資」のみが入管実務において問題とされているきらいがあります。

 「500万円ガイドライン」の策定により、
上陸許可基準(基準省令)における「投資」の意味がある程度明確になったことが影響していると思われます。


 詳しくは、
「投資・経営」における『投資』の二面性をご参照ください。






2.在留資格「投資・経営」の基準省令適合性を充足すること


※日本国の産業および国民生活に与える影響その他の事情を勘案して、「投資・経営」の在留資格に関する基準(基準省令適合性。上陸許可基準ともいいます)が法務省令で定められております。



1)当該事業を営むための事業所が日本国に存在すること


@「当該事業を行うにふさわしい規模と構造のもの」


A「当該事業を遂行するために必要な施設等が備わっているもの」


B「事業が安定的・継続的に営まれるもの」


※@ABのすべてを満たす事業所の確保が必要です。したがって、短期間の賃貸マンションの一室などを利用する場合は、許可されません。


 但し、来日直後の設立準備期間に短期間の賃貸マンションの一室などを暫定的に利用することはある意味やむを得ないかもしれません。しかし、その場合でも、短期滞在ビザで来日後、できるだけ速やかに上記@ABのすべてを満たす事業所を確保し、確保した時点で「投資・経営」の在留資格認定証明書交付申請をすべきです。


事業所と住居が同一場所である場合、事業の安定的遂行の観点から好ましいものではありません。しかし、形態によっては許可されるケースもございますのでご相談ください。


詳しくは、「事業所の確保・存在の意義」をご参照ください。



2)「当該事業がその経営または管理に従事する者以外に2人以上の日本国に居住する常勤の職員が従事して営まれる規模のものであること」


※「2人以上の日本国に居住する常勤の職員」は、日本人、特別永住者の他、在留資格「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」で在留している者 
いずれかである必要があります

 もっとも、たとえ常勤の職員がそれらに該当しないときであっても、職員を2名雇用した場合は、通常、年間の人件費が500万円以上となるので、「新規事業を開始しようとする場合の投資額が年間500万円以上であること」に該当し、上記条件は満たされるケースが多いです。

 

 ここで重要なのは、”「規模」に該当するか”であって、2人以上の常勤職員がいるかどうかではありません。「当該事業がその経営または管理に従事する者以外に2人以上の日本国に居住する常勤の職員が従事して営まれる規模」とは、次のいずれかを意味します。 

 


@「現に常勤職員を2人以上雇用している場合、あるいは雇用する予定である場合」


A「新規事業を開始しようとする場合の投資額が年間500万円以上であること」

 


【専門家向け】常勤職員2人以上の条件と500万円ガイドラインの策定経緯


 現在では、常勤職員がいないケースであっても、「投資・経営」が許可されることはけしてめずらしくありません。しかし、かつては”常勤職員2人以上の要件”が事実上強く存在し、「投資・経営」におけるもっとも困難な条件でした。私は、常勤職員がいないケースについて、2003年(平成15年)6月申請の案件で、在留資格認定証明書の交付を受けましたが、それまでこのようなケースで交付されたという話は聞いたことがありませんでした。



 このように”常勤職員2人以上の要件”が事実上強く存在していた、2000年(平成12年)3月、駐日韓国大使館は、OTO(市場開放問題苦情処理体制)の場で次のような問題提起を行いました。


 「日本の賃金水準を考えると法人設立の際に現地人を2人以上雇用するのは企業側にとって重い負担となる可能性もあり、例えば、ベンチャー企業等に対し『相当額の資本投入』の基準として現地人2人の雇用義務を適用するのは厳しいもので、雇用に関しては企業独自の判断で決めるようにするのが妥当と思われる。(中略)したがって、上陸審査基準上『投資・経営』の在留資格要件における現地人雇用義務条項を削除すべきである。」 



 これ対して、当初法務省は、当初、「在留資格『投資・経営』に係る基準は、事業の安定性・継続性を確保するために必要なものであり、現時点の諸状況に照らしても妥当な要件であるとして、その運用も含めて見直しを行う必要はない」していました。


 しかし、法務省はOTO会議を通じた検討の結果、「(1) 必ずしも現地人2人の雇用がなくとも、『その程度の規模』の投資があれば、投資・経営者としての上陸が許可されるが、現行の審査基準の運用上、当該基準が現地人2人を雇用する『程度の規模』を要求しているその趣旨が徹底されていなかった面があることから、今後は、相当額の投資が行われていることが認められる場合には、現地人2人の雇用がなされなくとも、投資・経営での入国を許可する運用を行う、(2) 実用例を踏まえながら、できるだけ合理的な審査上のガイドラインを定める努力を行う」とするに至りました。



 その結果、2000年(平成12年)3月21日、OTO対策本部は在留資格「投資・経営」について次の対応を取ることを決定しました。



(1) 在留資格「投資・経営」に係る基準においては、必ずしも現地人2人の雇用がなくとも、「その程度の規模」の投資があれば、投資・経営者としての上陸が許可されるが、現行の審査基準の運用上、その趣旨が徹底されていなかったことから、今後は、相当額の投資が行われている場合は現地人2人の雇用がなされなくとも「投資・経営」の在留資格での上陸を許可するよう早急に各地方の入国管理局にその趣旨を徹底する。



(2) 2人以上の者が常勤職員として従事して営まれる規模を明確化するため、2人を雇用しない場合の合理的な審査上のガイドラインを平成12年中に作成する。


(3) インターネットを介したビジネスなど、必ずしも2人を雇用しなくとも相当規模の事業を継続的、安定的に運営できる新しい事業形態の企業についても、対日投資促進の観点からこれらの企業を積極的に受け入れるべく、ガイドラインに基づいて、円滑な投資・経営者の入国・在留管理を行う。



参照:駐日韓国大使館の問題提起内容等(法務省意見、検討結果を含む)
(平成12年3月16日市場開放問題苦情処理推進会議第6回報告書)



 以上の結果、2000年(平成12年)12月25日、「新規事業を開始しようとする場合の投資額が年間500万円以上である」場合も、「当該事業がその経営または管理に従事する者以外に二人以上の日本国に居住する常勤の職員が従事して営まれる規模のものであること」に該当することが法務省入国管理局によって地方入国管理局に通知されました。


【平成12年12月25日 局長通達 法務省管在第4135号】.pdf

【平成12年12月25日 事務連絡】.pdf
※本事務連絡には、「500万円ガイドライン】策定の経緯、その趣旨について法務省入国管理局が地方入国管理局に通知したものです。なぜ「500万円」なのかなどについて詳しい説明があります。



 しかし、このような局長通達が出された後であっても、以後数年にわたり入管審査の現場や実務専門家の間では、「投資・経営」=「常勤職員2名」がいわば”常識”として非常に強く存在してました。



 2005年(平成17年)1月31日(月)、わたしは、内閣府で開催された「 平成16年度第1回OTO専門家会議」に問題提起者側の補佐人として出席し、「500万円ガイドライン」公表後の2003年(平成15年)に取り扱った案件の不交付理由が、「常勤職員2人以上」が存在しないこととされていたなど、「投資・経営」審査の現状等について述べた他、次のような提案をしました。

参考:
平成16年度第1回OTO推進会議専門家会議議事要旨.pdf
(5 審議の概要(3)問題提起者から提起内容の説明 参照)


「事業所の確保を判断する上で、賃貸契約の名義を絶対視するべきではない。」

「(不許可)理由の通知には再申請の便宜を図るという重要な目的があるので、書面にて可能な限り具体的に行うべき。」





 「外国人経営者の在留資格基準の明確化について」 は、「平成16年度第1回OTO専門家会議」の議長総括に基づく内閣府市場開放問題苦情処理対策本部決定を実行するため、法務省入国管理局によってが策定され公表されたものです。


 かつては、500万円以上の投資における「投資」金額と資本金額を混同している審査官もいましたが、新設会社のケースについては比較的安定した審査がなされていると思います。


 しかし、「500万円ガイドライン」は新規に会社を設立する場合を想定して策定されており、既存の会社に投資を行う場合については基準が不明確であるなど今なお課題は存在します。

 



3)「事業の経営または管理について3年以上の経験を有し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同額以上の報酬を受けること」


 活動内容が上記のD、すなわち、「@からCの事業の管理に従事する活動」(日本国内の外資系企業に部長として勤務するケースなど)に当る場合のみ問題となります。


 活動内容が@ABCに当る場合(経営活動を行う場合)であっても、「投資経営」を有するものとして、安定的・継続的な在留活動を行うためには、一定の経営能力が必要であることはいうまでもありません。

 


2008年09月24日

「新規事業を開始しようとする場合の投資額が年間500万円以上であること」の意味


【一般】

常勤職員が2名以上存在しない場合に必要とされる「投資額が年間500万円以上」とは、単なる資本金の額ではなく、「実際に事業の経営を開始するために投下した資金(投下しようとする場合を含む)の額」を意味します。

 


「実際に事業の経営を開始するために投下した資金の額」とは、@「日本国の事業所として使用する施設の確保や物品・事務機器購入経費等について実際に使用された資金の額」又はA「使用されずに準備金として保管するもの」のことです。

 


平成12年12月25日付けの事務連絡(「出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の在留資格「投資・経営」の上陸許可基準に係るガイドライン策定の背景及びその運用について」)を斟酌すると、


具体的には、下記1)から3)に投資されている金額(予定を含む)が500万円以上であることが必要と思われます。


1)事務所の確保

当該事業を営むための事業所として使用する施設の確保に係る経費。


2)雇用する職員の給与等

常勤・非常勤を問わず、当該事務所において雇用する職員に支払われる報酬に係る経費。

※役員報酬は除かれます。


3)その他

事業所に備え付けのための事務機器購入経費畏び事業所維持に係る経費。




【コラム】


かつて、「投資・経営」の在留資格が認定されたケースの多くは、「現に常勤職員を2人以上雇用している場合、あるいは雇用する予定である場合」でした。それはなぜでしょうか?


私は、「現に常勤職員を2人以上雇用している場合、あるいは雇用する予定である場合」が「雇用保険納付書控」「雇用契約書(写)」などを根拠とする客観的判断になじむからではないかと思います。


しかし、地方入国管理局の審査に通すために事業規模や事業計画に反してまで、当面不必要な常勤職員2人を雇用することはかえって事業の安定性・継続性を害し、法の趣旨にそぐわないものと考えます。


いわんや一部で行われていた名義を借りるなどして常勤職員2名を確保したかのような申請は論外です。


その意味で、地方入国管理局が運用を改め、常勤職員が2名以上確保されていないケースであっても、「投資・経営」の上陸許可基準に該当するとしたのは、入管行政の適正化の見地から非常に意義のあるものと思います。



ご参考) 500万円ガイドライン策定の背景




2008年09月24日

「事業に投資している外国人に代わってその経営を行う活動」の射程範囲


【専門家向け】

外国法人が出資して日本に会社を設立し、当該外国法人の職員が経営者として派遣されるようなケースの場合、当該経営者の活動が「投資・経営」の一類型である「事業に投資している外国人(外国法人)に代わってその経営を行う活動」に該当することは問題ありません。


では、海外在住の外国人Aが投資して会社を設立し、投資をしない日本在住の外国人BがAに代わってその経営に従事する場合、外国人Bの経営活動は、「事業に投資している外国人(外国法人)に代わってその経営を行う活動」に該当するのでしょうか?


「事業に投資している外国人(外国法人)に代わってその経営を行う活動」という文言からすれば、外国人Bの経営活動がこれに該当することも冒頭のケース同様に問題ないように思えます。


しかし、「投資・経営」に該当するためには、「事業に投資している外国人(外国法人)に代わってその経営を行う活動」であっても、外国人B自身にも過半数の出資(資本金1,000万円の場合、500万円以上)を求めるよう指導する審査官かつていました。


また、法務省HP(下記参照)には、「『
相当額の投資については,会社の規模により異なりますが,実質上会社の経営方針を左右できる程度の金額であることが必要であり,最低でも500万円以上の投資が必要となります。」との記載があります。



法務省HPの内容
 

法務省入国管理局フロントページより


総合規制改革会議の「規制改革の推進に関する第3次答申」に関する在留資格認定



法務省HPの上記は、「投資・経営」の類型のうち、「事業に投資している外国人(外国法人)に代わってその経営を行う活動」ではなく、 「事業の経営を開始し若しくは事業に投資してその経営を行う活動」のみを念頭においた記述なのかもしれませんが、その旨の記載はなく分かりにくい記述です。


本省がこのような内容を地方入国管理局に通知すると(上記法務省HPの記述は「事務連絡」として地方入国管理局に通知されています)、上記審査官のような理解に至る者が出ても無理からぬところがあります。



私は、従来から外国人Bの経営活動は、「事業に投資している外国人(外国法人)に代わってその経営を行う活動」に該当すると考えています。


しかし、上述したところから、そうは考えない審査官がいても不思議ではありません。


入管法の解釈上問題のない申請をしても、審査官の法令に対する理解不足から不許可・不交付となることは入管実務において少なくありません。


このような場合、再申請で最終的に許可・交付となっても、貴重な時間を無駄にロスしてしまいます。また審査官の法令に対する理解不足が不許可・不交付の原因であっても、残念ながら審査官の法解釈・判断が正しいものと考えるクライアントも少なくありません。


そこで、具体的案件の申請にあたり、誤った法令理解のもと審査されてしまうおそれを無くすために、法務省対日直接投資総合案内窓口の事前照会制度を利用して法務省にこの問題について問い合わせてみました。


結果、「該当する可能性がある」との回答を得て、この回答書を添付した具体的案件の申請も無事許可となりました。


実務家は「どうなっているか」に加えて「どうあるべきか」を知ることが大切です。さらに「どうあるべきか」を実現してはじめてその「独占業務」を正当化できると考えています。




2008年09月11日

「事業所の確保・存在」の意義


【一般】


「投資・経営ビザ」を取得するためには、「事業所として使用する施設が確保され、又は、事業所が存在していること(事業所の確保・存在)」が必要です。

以下、設問形式で「事業所の確保・存在」の意義をまとめてみました。


〇 どのような場合に「事業所」を確保し、又は「事業所」が存在していると言えるのか?

入管協会発行「国際人流2006年3月号」、入国在留審査要領によると、次ぎの2点を満たしている場合には、「事業所の確保・存在」に適合しているものと認められるとしています。

・経済活動が単一の経営主体のもとにおいて一定の場所すなわち一区画を占めて行われること

・財貨及びサービスの生産又は提供が、人及び設備を有して継続的に行われていること

なお、「投資・経営ビザ」は、、事業が継続的に運営されていることが求められるので、三ヶ月以内の短期賃貸借スペース等を利用したり、容易に処分可能な屋台等を利用したりする場合には、事業所の確保・存在を認められません(入管協会発行「国際人流2006年3月号」、入国在留審査要領)。



〇 取引のある日本企業の一室を事業所として使用する場合、「事業所の確保・存在」に適合しているものと認められるのか?

入管協会発行「国際人流2006年3月号」は、上記の「事業所の確保・存在」の一般的条件を満たし、さらに下記条件を満たしている場合には、事業所が確保されているものと認められるとしています。

・当該企業との間で当該一室の使用及び公共料金等の共用費用の支払いに係る取決め等を締結していること。

・事業を行う設備等を備えていること。

・看板類似の社会的標識を掲げるなど当該企業と別組織であることを明確にしていること。



〇 住居として使用している物件の一部を事業所として利用することは可能か?

入国在留審査要領は、下記条件を満たした場合、可能としています。

・住居目的以外(事業所目的)での使用を貸主が承諾していること(借主と当該法人との転貸借を承諾していること)。

・借主が当該法人が事業所として使用していることを承諾していること。

・当該法人が事業を行うための設備を備えた事業目的占有の部屋を有すること。

・賃貸物件に係る公共料金等の共用費用の支払い取決めが明確であること。

・看板類似の社会的標識を掲げるなど当該企業と別組織であることを明確にしていること。




【関係法令】

 
「投資・経営」の上陸許可基準(基準省令)


一 申請人が本邦において貿易その他の事業の経営を開始しようとする場合は、次のいずれにも該当していること。

イ 当該事業を営むための事業所として使用する施設が本邦に確保されていること。

ロ 当該事業がその経営又は管理に従事する者以外に二人以上の本邦に居住する者(法別表第一の上欄の在留資格をもって在留する者を除く。)で常勤の職員が従事して営まれる規模のものであること。

二 申請人が本邦における貿易その他の事業に投資してその経営を行い若しくは当該事業の管理に従事し又は本邦においてこれらの事業の経営を開始した外国人(外国法人を含む。以下この項において同じ。)若しくは本邦における貿易その他の事業に投資している外国人に代わってその経営を行い若しくは当該事業の管理に従事しようとする場合は、次のいずれにも該当していること。

イ 当該事業を営むための事業所が本邦に存在すること。

ロ 当該事業がその経営又は管理に従事する者以外に二人以上の本邦に居住する者(法別表第一の上欄の在留資格をもって在留する者を除く。)で常勤の職員が従事して営まれる規模のものであること。

三 申請人が本邦における貿易その他の事業の管理に従事しようとする場合は、事業の経営又は管理について三年以上の経験(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含む。)を有し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。




2008年09月02日

「投資・経営」における『投資』の二面性


【専門家向け】

「投資・経営」に係る上陸許可基準省令は、「二人以上の本邦に居住する者(法別表第一の上覧の在留資格をもって在留する者を除く。)で常勤の職員が従事して営まれる規模」と規定しています。


本来、上陸許可基準はあくまでも「規模」を問題にしており、必ずしも「二人以上の常勤の職員が従事すること」は必須ではありません。


しかし、入管当局の実務運用上、長らく「二人以上の常勤の職員」の存在が「投資・経営」が許可されるための不可欠の条件となっていました。


この点、平成12年12月25日局長通達.pdfが、「規模」に係るガイドラインとして「新規事業を開始しようとする場合の投資額が年間500万円以上であること」(500万円ガイドライン)と定め、「二人以上の常勤の職員」が存在しない場合の「規模」の判断に一応の指針が示されました。


ところで、実は、「投資・経営」の条件として必要とされる「投資」は、上陸許可基準に係る「規模」の適合性を判断する要素としての「投資」以前に、在留資格「投資・経営」の該当性を判断する要素として本来問題になります。


これに対して、入管当局の審査現場では、
上陸許可基準に係る「規模」の適合性を判断する要素として、すなわち、「500万円ガイドライン」における「投資」としてのみ、「投資」額が問題にしているかのように見受けられます。


しかし、そもそも「投資・経営」においては、安定的な在留活動のために「相当額の投資」を行って経営活動を行うことが必要であり、上陸許可基準適合性に論理的に先行する在留資格該当性の要素としてまずは「投資(額)」が問題とされなければなりません。


以上の観点から「投資・経営」の活動類型のうち「事業の経営を開始し若しくは事業に投資してその経営を行う場合」における在留資格該当性と上陸許可基準適合性を整理してみます。


1.在留資格該当性

1)事業の経営を開始し若しくは事業に投資してその経営を行う予定であること。


2)「相当額の投資」があること。

※在留資格該当性の要素としての「投資」概念


3)経営活動をいわゆる外資系企業にて行うものであること。



2.上陸許可基準適合性

1)事業所が確保されていること。


2)事業が常勤職員二人以上と同等の規模(500万円以上の年間投資額)であること。

※上陸許可基準適合性の要素としての「投資」概念


在留資格該当性の要素としての「相当額の投資」も500万円以上とされています。とすると、上陸許可基準適合性の要素としての「投資」額と同額であり、一見あえて在留資格該当性の要素としての投資を実務上問題にする意味はないようにも思えます。


しかし、次のようなケースは、「投資」額を在留資格該当性の要素とするかどうかで「投資・経営」に該当するか否かの判断が異なります。


事案)常勤職員が二人以上確保されているものの、投資額が年間が500万円以上とならない場合


そもそも、投資額が500万円未満である以上、在留資格該当性の要素としての「相当額の投資」があったと認定することはできません。


在留資格該当性を充足しない以上、常勤職員が二人以上確保されているとして上陸許可基準適合性に該当する「規模」を肯定できるような場合であっても、「投資・経営」の該当性を否定せざるを得ません。


この点、地方入国管理局は上陸許可基準適合性における「規模」の要素である「二人以上の常勤の職員」を認定できれば、在留資格該当性の要素としての「相当額の投資」について何ら検討を加えることなく、「投資・経営」の在留資格該当性を首肯する傾向があります。


上陸許可基準の適合性を判断する前にまず在留資格該当性の充足の有無を問題にしなければなりません。その意味で申請者が常勤職員を2名以上確保した場合であっても、投資額の立証が不可欠となります。




2008年10月03日

500万円ガイドライン策定の背景


【専門家向け】



 「投資・経営」係る上陸許可基準における「当該事業がその経営または管理に従事する者以外に二人以上の日本国に居住する常勤の職員が従事して営まれる規模のものであること」は、法務省によると、日米友好通商航海条約第1条1(b)の「外国人が具体的な額の資本を投資した企業または具体的な額の資本を投資した過程に現実に在る企業」を具体化したものとされております。

参照:市場開放問題苦情処理推進会議第6回報告書

 

 そうであるならば、「二人以上の日本国に居住する常勤の職員」の存在は、「規模」を判断するための一要素であり、「二人以上の日本国に居住する常勤の職員」の存在自体は、本来、上陸許可基準適合性にとって不可欠の条件ではないことになると思われます。


 問題なのは、「 規模のものである」かどうかです。


 しかし、入管業務を行う実務家にとっては周知のとおり、かつて(一部例外を除き平成15年ごろまで)、「二人以上の日本国に居住する常勤の職員」の存在は、「規模」を判断するための一要素ではなく、「二人以上の日本国に居住する常勤の職員」の存在が上陸許可基準適合性にとって不可欠の条件として地方入国管理局は運用していました。

 
 このような状況のもと、平成10年10月14日、大韓民国総領事館が、OTO会議に次ぎのとおり問題提起しました。

 「日本では、『投資・経営』の在留資格を受けるためには、日本人を2名以上雇用しなければならない。この条件を満たそうとすると、日本で法人を設立する際の 人件費の負担が非常に重くなり、法人の設立自体が難しくなる。したがって、対日投資促進の観点から、「投資・経営」の在留資格を受けやすくなるよう上記条 件を廃止すべきである。」

参照:市場開放問題苦情処理推進会議第6回報告書


 これに対し、法務省入国管理局は、当初「在留資格『投資・経営』に係る基準は、事業の安定性・継続性を確保するために必要なものであり、現時点の諸状況に照らしても妥当な要件であるとして、その運用も含めて見直しを行う必要はない」していましたが、

「必ずしも現地人2人の雇用がなくとも、『その程度の規模』の投資があれば、投資・経営者としての上陸が許可される」とするようになりました。


 そのうえで、法務省入国管理局は、「現行の審査基準の運用上、当該基準が現地人2人を雇用する『程度の規模』を要求しているその趣旨が徹底されていなかった面がある」と認め、「今後は、相当額の投資が行われていることが認められる場合には、現地人2人の雇用がなされなくとも、投資・経営での入国を許可する運用を行う、(2) 実用例を踏まえながら、できるだけ合理的な審査上のガイドラインを定める努力を行う」としました。


 これを受けて次ぎのとおり、平成12年3月21日のOTO対策本部決定が出されました。

(決定内容)
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在留資格「投資・経営」に関し、以下の対応を取る。

(1) 在留資格「投資・経営」に係る基準においては、必ずしも現地人2人の雇用がなくとも、「その程度の規模」の投資があれば、投資・経営者としての上陸が許可されるが、現行の審査基準の運用上、その趣旨が徹底されていなかったことから、今後は、相当額の投資が行われている場合は現地人2人の雇用がなされなくとも「投資・経営」の在留資格での上陸を許可するよう早急に各地方の入国管理局にその趣旨を徹底する。

(2)
2人以上の者が常勤職員として従事して営まれる規模を明確化するため、2人を雇用しない場合の合理的な審査上のガイドラインを平成12年中に作成する。

(3) インターネットを介したビジネスなど、必ずしも2人を雇用しなくとも相当規模の事業を継続的、安定的に運営できる新しい事業形態の企業についても、対日投資促進の観点からこれらの企業を積極的に受け入れるべく、ガイドラインに基づいて、円滑な投資・経営者の入国・在留管理を行う。

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 この結果、「常勤職員が2名以上いない場合」のガイドラインとして「新規事業を開始しようとする場合の投資額が年間500万円以上であること」を旨とする「規模」を判断するためのガイドラインが策定され、下記通達によって法務省入国管理局から地方入国管理局に指示されるに至りました。  

 


【平成12年12月25日 局長通達 法務省管在第4135号】
「出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の在留資格「投資・経営」の上陸許可基準に係るガイドラインについて」
(全文:PDFファイル)


【平成12年12月25日 事務連絡】
「出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の在留資格「投資・経営」の上陸許可基準に係るガイドライン策定の背景及びその運用について」
(全文:PDFファイル)



※OTO(オーティーオー)とは、Office of Trade and investment Ombudsman(市場開放問題苦情処理体制) のことで、輸入や対日投資の障壁となっている具体的政府規制等に関する苦情を内外の企業等から政府が受け付けるシステムです。平成19年1月には、規制改革会議の体制にその個別苦情を処理する機能が引き継がれました。