2010年09月09日

入管法改正の歴史(概要)


少しずつUP予定です。



■平成11年8月18日公布、平成12年2月18日施行
出入国管理及び難民認定法及一部を改正する等の法律
(平成11年改正入管法)
平成11年法律第135号


・不法在留罪の新設

改正前の入管法には、在留期間経過の不法残留行為に対する罰則があったものの、不法入国または不法上陸後、わが国に不法に在留する行為を直接の処罰対象とする罰則は設けられていなかった。また、不法入国または不法上陸してから3年を経過した場合、公訴時効の満了により、これらの罪に係わる刑事責任を問うことができず、取締りに支障が生じていた。
そこで、不法入国者等の不法在留行為を処罰する規定が新設された。


被退去強制者に対する上陸拒否期間の伸長

不法残留等により退去強制された者に対する上陸拒否期間が「1年」から「5年」に伸長された。


・再入国許可の有効期間の伸長

再入国許可の有効期間が「1年を超えない範囲内」から「3年を超えない範囲内」に伸長された。


※ 附帯決議

衆議院及び参議院の法務委員会において、「政府は、被退去強制者の上陸拒否期間の延長や不法在留罪の新設等に伴い、在留特別許可等の各制度の運用に当たって、家族的結合等の実情を十分考慮すること、また、特別永住者に対して、再入国許可制度のあり方について検討するとともに、その運用については、人権上適切な配慮をすること」等の附帯決議がなされた。




平成11年8月18日公布、平成12年4月1日施行(一部経過規定以外)
外国人登録法の一部を改正する法律
(平成11年改正外登法)
平成11年法律第134号


・非永住者に対する指紋押捺制度の廃止

指紋押捺制度の変遷:

@ 昭和27年導入、昭和30年から実施
A 平成4年、永住者等について指紋押捺制度が廃止。その代替手段として、署名及び家族事項の登録制度の導入
B 平成11年、非永住者についても指紋押捺制度を廃止、永住者と同様の署名及び家族事項の登録制度の導入


・登録原票の管理に関する規定の整備及び一定範囲の開示制度の新設

@登録原票の非公開原則を維持

A外国人本人のほか、同居の親族、国の機関、地方公共団体、弁護士等から正当な目的により、登録原票の開示に係る照会があった場合、登録原票の内容の一部の開示を認める。

B登録原票の管理に関する規定の整備


・永住者等に係る登録事項の一部削除

削除項目:「職業」及び「勤務所又は事務所の名称及び所在地」


・永住者等に係る登録証明書の切替期間の伸長

切替交付申請期間を、「5回目の誕生日」から「7回目の誕生日」に伸長


・居住地変更等に係る代理申請範囲の拡大

改正前の外登法の規定:本人出頭による申請が原則、例外:外国人が16歳未満又は疾病その他身体の障害により自ら申請することができない場合にのみ、代理申請可。
改正後の外登法の規定:登録証明書の交付を伴わない居住地、在留の資格、在留期間等に係る変更登録申請については、
外国人が16歳未満又は疾病その他身体の障害により自ら申請することができない場合以外においても、同居の親族が本人に代わって変更登録申請ができるようになった。


・常時携帯義務違反の取扱い

特別永住者が登録証明書の常時携帯義務に違反した場合の罰則を刑事罰から行政罰に改められた。


※ 附帯決議

「永住者に外国人登録証の常時携帯を義務づける必要、合理性について十分な検証を行い、同制度の抜本的な見直しを検討すること」等の附帯決議がなされた。




平成13年11月30日公布、平成14年3月1日施行
出入国管理及び難民認定法及一部を改正する等の法律
(平成13年改正入管法)
平成13年法律第136号

・フーリガン等対策のための上陸拒否事由及び退去強制事由の整備

国際競技会・国際会議等に関連する暴動等を起こす可能性のある外国人や、国内でそのような行為に及んだ外国人を迅速かつ的確に国外に排除することを可能にするため、新たな上陸拒否事由又は退去強制事由が設けられた。


・外国人犯罪対策のための上陸拒否事由及び退去強制事由の整備

改正前の入管法では、正規在留者については、刑罰法令に違反して有罪犯罪を受け、これが確定した場合であっても、薬物事犯等の場合を除き、無期又は1年を超える懲役又は禁錮の実刑判決を受けた場合でなければ退去強制事由に該当せず、犯罪を犯した外国人であっても刑の執行猶予を受け、あるいは1年以下の実刑に処せられた場合には、その者の退去を強制することはできなかった。
そこで、入管法別表第1の上欄の在留資格をもって在留する者で、刑法、暴力行為等処罰に関する法律又は盗犯等の防止及び処分に関する法律に定める一定の罪を犯し、懲役又は禁錮に処せられたものについては、刑の執行猶予の言渡しを受け、又は1年以下の実刑に処せられた場合も含め、退去強制できるようにし、当該判決の宣告を受けた者でその後出国して本邦外にある間にその判決が確定し、確定日から5年を経過していないものの上陸を拒否できるようになった。


・偽変造文書対策のための退去強制事由の整備

他の外国人に、不正に上陸又は在留の許可等を受けさせる目的で、@文書又は図画を偽造又は変造し、A虚偽の文書又は図画を作成し、B偽変造された文書・図画又は虚偽の文書・図画を行使し、所持し、譲渡し、又は貸与し、Cその譲渡又は貸与のあっせんをした外国人の退去を強制することができるようになった。
また、この規定により本邦から退去強制された外国人については、退去日から5年を経過していない場合に上陸拒否できるようになった。


・入国審査官による事実の調査等に関する規定の新設

@法務大臣は、外国人の上陸又は在留の許可等に関する処分を行うために必要がある場合に、入国審査官に事実の調査をさせることができ、A入国審査官は、この調査のために必要があるときは、外国人その他の関係人に対し出頭を求め、質問をし、又は文書の提示を求めることができ、Bさらに、法務大臣又は入国審査官は、事実の調査について、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができるようになった。


・法務大臣の権限の委任に関する規定の新設

外国人の出入国管理に関する法務大臣の権限の一部を、地方入国管理局長に委任することができるようになった。


※ 附帯決議

平成13年改正入管法が衆議院及び参議院の法務委員会において可決される際、「政府は、フリーガン等の対策に当たり、非政府組織の行う活動の制約とならないよう配慮すること、また、事実の調査に当たっては、調査対象者の人権に配慮し、慎重な審査に努めること」等の附帯決議がなされた。




■平成21年6月3日公布
出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令
法務省令第29号

・「研究」の提出資料の改正


・「研究」に係わる在留資格認定証明書交付申請の代理人の改正




■平成21年7月15日公布
出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律

・在留カードの交付などの新たな在留管理制度の導入


・特別永住者に対する特別永住者証明書の交付


・研修・技能実習制度の見直し


・在留資格「留学」と「就学」の一本化


・入国者収容所等視察委員会の設置


・拷問等禁止条約等の送還禁止規定の明文化


・在留期間更新申請等を行なった場合の在留期間の特例の創設


・上陸拒否の特例の創設


・乗員上陸の許可を受けた場合の乗員手帳等の携帯・提示義務化


・不法就労助長行為等に的確に対処するための退去強制事由の新設