2010年09月28日

帰化(日本国籍取得)の条件


【一般】

帰化申請が許可されるためには、原則として以下の6条件が満たされる必要があります。

申請者が日本人の夫・妻である場合は、「日本人の夫・妻の帰化条件」をご参照ください。

その他、帰化条件が緩和されている場合もあります。「簡易帰化制度(帰化条件の緩和・免除対象者)」もご参照ください。



1.居住条件 

引き続き5年以上日本に住所を有すること」(国籍法5条1項1号)


帰化の許可申請する時まで「引き続き(継続して)」5年以上、日本に住所を有することが必要です。日本居住期間が通算して5年以上あっても「引き続き5年以上」には該当しません。


具体的には、4年間日本に在留した後再入国許可を得ないで出国し(在留資格の消滅)、1年後再来日した後4年間在留した場合、通算では8年間日本に居住したことになりますが、「引き続き5年以上」居住したことにはなりません。


再入国許可を得て一時的に出国した場合(在留に中断がない場合)でも、出国中の期間は「5年以上」の期間から除外されます。頻繁に短期出国を繰り返している方は注意が必要です。



2.能力条件 

「20歳以上で本国法によって能力を有すること」(国籍法5条1項2号)



3.素行条件 

「素行が善良であること」(国籍法5条1項3号)


税金の納付状況(勤務先が源泉徴収していないこともあるので住民税など注意が必要です)、前科前歴、交通事故等が考慮の対象になり得ます。


【ご参考】

「いかなる者が素行善良の者であり、いかなる者が素行不良の者であるかは、要するに、日本の国民共同体の一員とすることによって、なんらの支障を来たさない素行の者であるか否かによって決せられるべきである。日本の社会における通常人の素行と比較して、それに劣らないことを必要とすべきであろう。」(江川・山田・早田著国籍法【第3版】103頁)



4.生計条件

「自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によって生計を営むことができること」(国籍法5条1項4号)


生計を一にする親族には、世帯を同じくする親族だけでなく、同居をしていない者を含み、親からの仕送りにより生活している学生も含まれます。



5.重国籍防止条件

「国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によってその国籍を失うべきこと」(国籍法5条1項5号)



6.憲法遵守条件

「日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと」(国籍法5条1項6号)




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2008年09月14日

日本人の夫・妻の帰化条件


【一般:基礎】

日本人と結婚している外国人が日本国籍を取得するための条件について簡単にまとめました。

以下のどちらかの場合の条件を満たす必要があります。


1.3年以上日本に住んでいる場合

@日本人と結婚していること


A引き続き3年以上日本に住んでいること

※途中海外に住んでいた時期があるが、日本に住んでいた期間を合計すると3年以上といえるような場合であっても、「引き続き3年以上」には該当しません。「引き続き」とは「連続して」という意味です。


B現在日本に住んでいること

※今は海外に住んでいるが、直前まで日本に3年以上住んでいてもダメです。現在日本に住んでいることが重要です。


C素行が善良であること

※税金の納付状況(勤務先が源泉徴収していないこともあるので住民税など注意が必要です)、前科前歴、交通事故等が考慮の対象になり得ます。


D自分又はいっしょに住んでいる夫・妻などの親族の資産又は技能によって生活ができること


E国籍をもっていないか(無国籍者)、母国の法律上、日本の国籍の取得によって今持っている自分の国籍を失うこと


F日本の憲法や政府を暴力で破壊することを計画、主張し、またはこのようなことを計画、主張する政党その他の団体を結成したり、加入したりしたことがないこと



2.3
年以上日本に住んでいないが、結婚してから3年以上経過している場合


@日本人と結婚していること


A結婚してから3年経過していること


B引き続き1年以上日本に住んでいること

※途中海外に住んでいた時期があるが、日本に住んでいた期間を合計すると3年以上といえるような場合であっても、「引き続き3年以上」には該当しません。「引き続き」とは「連続して」という意味です。


C素行が善良であること

※税金の納付状況(勤務先が源泉徴収していないこともあるので住民税など注意が必要です)、前科前歴、交通事故等が考慮の対象になり得ます。


C素行が善良であること

※税金の納付状況(勤務先が源泉徴収していないこともあるので住民税など注意が必要です)、前科前歴、交通事故等が考慮の対象になり得ます。


D自分又はいっしょに住んでいる夫・妻などの親族の資産又は技能によって生活ができること


E国籍をもっていないか(無国籍者)、母国の法律上、日本の国籍の取得によって今持っている自分の国籍を失うこと


F日本の憲法や政府を暴力で破壊することを計画、主張し、またはこのようなことを計画、主張する政党その他の団体を結成したり、加入したりしたことがないこと




2008年08月30日

簡易帰化制度(帰化条件の緩和・免除対象者)


【一般】

本人が血縁関係、地縁関係その他、なんらかの意味で普通の場合よりも日本国と密接な関係のある場合には、帰化の許可条件が緩和または免除されています。

一般の帰化許可条件が緩和・免除されている帰化を簡易帰化と呼んでいます。

以下、具体的にどのような場合に帰化許可条件の緩和または免除がなされるのかについてご説明いたします。


1.居住条件(「引き続き5年以上日本に住所を有すること」)が「緩和」される場合

下記1)〜3)に該当する者は、「引き続き5年以上日本に住所を有すること」⇒「現に日本に住所を有するもの」に緩和


1)「日本国民であった者の子(養子を除く。)で引き続き3年以上日本に住所又は居所を有するもの」
(国籍法6条1号)

例)かつて日本人で外国に帰化した者の子


2)「日本で生まれた者で引き続き3年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父若しくは母(養父母を除く。)が日本で生まれたもの」
(国籍法6条2号)

@日本での出生+引き続き3年以上の居住 OR A日本での出生+父若しくは母の日本での出生


3)「引き続き10年以上日本に居所を有する者」



2.居住条件(「引き続き5年以上日本に住所を有すること」)が「緩和」され、能力条件(「20歳以上で本国法によって能力を有すること」)が「免除」される場合


1)「日本国民の配偶者たる外国人で引き続き3年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に住所を有するもの」
(国籍法7条前段)

日本国民の配偶者で3年以上継続して日本に居住し、かつ現に住所を有するものについては、婚姻期間の条件は不要です。すなわち、すでに3年以上継続して日本に居住している外国人の方は、日本人と婚姻することにより、直ちに居住条件と能力条件が免除されます。


2)「日本国民の配偶者たる外国人で婚姻の日から3年を経過し、かつ、引き続き1年以上日本に住所を有するもの」
(国籍法7条後段)

例)外国で結婚し、そのまま外国で4年間生活した後、帰国して1年が経過したような場合



3.居住条件(「引き続き5年以上日本に住所を有すること」)が「緩和」され、能力条件(「20歳以上で本国法によって能力を有すること」)および生計条件(「自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によって生計を営むことができること」)が「免除」される場合


下記1)〜4)に該当する者は、居住条件が緩和され(「引き続き5年以上日本に住所を有すること」⇒「日本に住所を有するもの」に緩和)、能力条件および生計条件が免除されます。


1)「日本国民の子(養子を除く。)で日本に住所を有するもの」
(国籍法8条1号)

「日本国民の子」とは、父母のどちらか一方が日本人である場合です(両親ともに日本人である必要はありません)。


 
【ここがキモ!】


本条本号を根拠に、実務上外国人の子がその実親と同時に帰化を申請する場合には、実親の帰化が許可されれば、その子は「日本国民の子」として扱われています(子の居住期間は問われません)。



2)「日本国民の養子で引き続き1年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年であったもの」
(国籍法8条2号)

養子縁組後に養親が日本国民となった場合も含まれます。


3)「日本の国籍を失った者(日本に帰化した後日本の国籍を失った者を除く。)で日本に住所を有するもの」

かつて日本人であった者が帰化によって再び日本の国籍を取得する場合(国籍の回復、再帰化)です。


4)「日本で生まれ、かつ、出生の時から国籍を有しない者でその時から引き続き3年以上日本に住所を有するもの」

日本で生まれた子で、日本国籍を取得しなければ無国籍となる者のうち、国籍法2条3号の要件(「日本で生まれた場合において、
父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき」)を満たさない場合に適用されます。



4.重国籍防止条件(「国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によってその国籍を失うべきこと」)が免除される場合


「外国人がその意思にかかわらずその国籍を失うことができない場合において、日本国民との親族関係又は境遇につき特別の事情があると認めるとき」
(国籍法5条2項)


当該外国人の原国籍国の法律が、自国民が外国に帰化することによってその国籍を自動的に喪失するものとしていない場合、または外国への帰化前にその国籍の離脱を認めるものとしていない場合であっても、日本国民の子、日本国民の配偶者など特に日本国との連結性の強いこと、または難民など人道上の配慮を要するものであることにより、法務大臣が特に帰化を許可するのを相当とすると認める場合には、重国籍防止条件が免除されます。