2008年08月30日

はじめに−入管申請の不許可対応


【一般】

在留資格関係の申請(いわゆるビザ申請)が不許可・不交付となってしまった場合、再申請のためにまずすべきことは不許可・不交付の理由の確認です。


あれこれ推測するよりはまず直接申請書を提出した地方入国管理局に出向き不許可・不交付理由を知りたい旨申し出ましょう。


※再申請を当事務所にご依頼されることをお考えの場合は、地方入国管理局に不許可・不交付理由を聞きに行かれる前にご相談ください。行政書士林幹が不許可・不交付理由の確認に同席させていただきます。


不許可・不交付理由を確認した後、再申請による許可の見込み、再申請のために何をすべきか、どのような資料を用意すべきかなどを検討することになります。


ご参考)留学生の卒業後の就職活動継続を目的とするビザ


【ご参考】東京入国管理局の場合

持参するもの)

@ 不交付・不許可の通知書

A 身分証

外国人本人の場合:外国人登録証明書、パスポート

申請代理人の場合:社員証、戸籍謄本など申請代理人たる資格を証明するもの

B 申請書類一式のコピー


窓口)

・就労案件⇒2階「Sカウンター」

カウンター上に設置されている箱の中から受付票を取り出し、不許可・不交付理由を知りたい旨記入し、再び箱の中に受付票を入れて、担当官に呼ばれるまでその場で待ちます。


・身分案件(結婚、永住など)⇒2階永住部門カウンター

カウンター上の発券機から番号票を自分で受け取り、カウンター上の電光掲示板に自分の番号が表示されるまでその場で待ちます。


東京入国管理局永住審査部門にて、横柄な態度や高圧的な言動など接遇に問題のある審査官に接したことが過去何度もあります。入管行政に対する苦情・要望の受付窓口は、地方入国管理局組織規則(法務省令)で、総務課とされています。東京入国管理局には、4階に総務課があります。




不許可・不交付通知書には、閣議決定等に基づき、その
理由及びその根拠となる事実を記載する取扱いとなっております。


万一、理由及びその根拠となる事実につき、具体的かつ適正な記載がなされていない場合には、審査官による口頭による説明だけでなく、通知書の訂正等を求めることをお勧め致します。



2008年08月31日

在留資格関係の申請(いわゆるビザ申請)の不許可・不交付の予防方法(再申請にあたり)


在留資格関係の申請(いわゆるビザ申請)が不許可・不交付となってしまったら、再申請するしかありません。

行政処分としての不許可・不交付を入国管理局自ら取消すよう促すのをひとつの手段ですが、余程のことがないかぎり地方入国管理局が一度下した処分を自ら職権で取消すことはないでしょう。

再申請に当り下記の3点が重要です。

1.不許可・不交付理由の正確な把握

2.入管法令の正確な理解

3.入管法令の運用(窓口の法解釈)の理解


1.が最重要ですが、2.3.の理解がないと1.を正確に把握することはできません。また2.3.の理解がなければ、かりに地方入国管理局側に審査ミスがあっても、そのミスに気づくことはできないでしょう。法務大臣の広範な裁量権行使の結果として片付けられてしまいます。

実務専門家であれば、2.3.を理解するためには、法令・逐条解説の精読、入管通達の分析・検討を行うことになりますが、一般の方の場合はなかなかそういうわけにはいきません。

そこで、ここでは「
法務省対日直接投資総合案内窓口」をご紹介いたします。

制度の目的が「
対日直接投資に関する行政手続を明確,簡素かつ迅速にするとともに,投資に関する情報を円滑に提供すること」なので、在留資格一般についての法解釈を確認することはできませんが、日本法人や日本設置に関連して外国から職員を派遣するような場合には利用することが可能です。

法務省対日直接投資総合案内窓口のご案内



2008年08月30日

不許可・不交付に係る入管通達

【専門家向け】



各種入管通達は、不許可・不交付に関して次のような取扱いを地方入国管理局に求めています。

・不許可・不交付通知書には、その理由及びその根拠となる事実を記載しなければならない。

・申請者に対しても法令の定めるいずれの要件に適合しないかを明示しなければならない。

・法令の定める要件に適合しないこと以外の理由により不利益処分を行うことはできない

・申請人側に立証責任があることをもって十分な調査を尽くさず,あるいは反証の機会を与えることなく不利益処分を行うことは許されないこと。



【平成16年10月1日 局長通達 法務省管在第5964号】

「入国・在留に係る処分に当っての留意事項について」

(全文:PDFファイル)

 

内容要旨)

1)入国・在留に係る申請に対する処分は,提出された資料,収集した資料及び実態調査等により判明した事実を公平かつ客観的に評価した上で正確な事実認定を行い,当該事実認定を基礎として法令等の定める要件に適合するか否かを判断することにより行うことが必要であること。

2)不許可・不交付の処分の通知に関して,その理由が示明確である等の指摘があることから、次の内容を処分に当り留意し、より一層の適正な処分を行うべきであること。

 

@要件への適合性の判断

・在留資格認定証明書の交付や上陸許可のような覊束行為については,法令が明示する要件以外の要件は一切あり得ないこと。

・特に,不利益処分を行うに当たっては,法令の定めるいずれの要件に適合しないのかについて,正確な事実認定に基づいて判断しなければならないこと。


・申請者に対しても法令の定めるいずれの要件に適合しないかを明示しなければならないこと。

・不法滞在,資格外活動等の問題が多数発生していることを理由として,特定の国籍等に属することをもって一律に不利益処分を行う等法令の定める要件に適合しないこと以外の理由により不利益処分を行うことはできないこと。

・在留資格の変更や在留期間の更新等については,直接的には基準省令の規定や「定住者」若しくは「特定活動」の在留資格に係る告示の規定の適用はないので,これらの処分に係る申請について,基準省令や告示の規定を満たすことを画一的に求めて処分を行うことは,入管法第20条又は同第21条に規定する「適当と認めるに足りる相当の理由」を十分に判断した、ものとは言えないこと。

・在留資格の変更,在留期間の更新等の一定の自由裁量が認められている処分についても,各地方入国管理局が異なる要件・基準により判断することは許されないこと。

・厳格な審査を行う場合であっても,他の立証資料を求める,又は事実の調査を行うことにより許可要件への適合性を慎重に見一極める必要があり,許可要件そのものを新たに改定し又は変更したかのような誤解を招く処分をしてはならないこと。

A立証賓料の評価等

・法令の定める要件への適合性の判断の基礎となる事実認定についても,申請に際して提出された資料,当局が収集した資料や実態調査等で判明した事実に基づき,公平かつ客観的に行わなけれげならないこと。

・申請人に不利益な事実については,可能な限り申請人に反証の機会を与えることとし、申請人側に立証責任があることをもって十分な調査を尽くさず,あるいは反証の機会を与えることなく不利益処分を行うことは許されないこと。


【コメント】
本通達は、在留資格認定証明書の交付や上陸許可を明確に覊束行為と述べるなど入管行政上極めて意義のあるものである。惜しむらくは地方入国管理局の現場で本通達の趣旨が十分反映されていないことである。



【平成17年4月11日 課長通達】

 


【平成17年8月11日 局長通達 法務省管在第3498号】

 


【平成17年11月17日 課長通達 法務省管在第4825号】

 


【平成18年5月8日 事務連絡】

不交付(不許可)処分に係る理由及びその根拠となる事実の明示について

(全文:PDFファイル)

 

内容要旨)


不交付(不許可)処分を行う場合については,平成17年8月Il目付け法務省管在第3498号及び同年11月17日付け法務省管在第4825号により,その理由及びその根拠となる事実を通知書へ記載する取扱いとしている。しかし、具体的な理由の記述がなく適正な記載がなされていない事案が散見される。

本取扱いは,「規制改革・民間解放推進3か年計画(改定)(平成17年3月25閣議決定)」や内閣府市場開放問題苦情処理対策本部の「市場開放問題についての対応について(平成17年3月24日)」における指摘に対する措置である。上記のような事案が見受けられると,「措置が講じられていない。」と判断されるおそれもある。

地方入国管理局・支局の入国在留審査担当首席審査官に対して、不交付(不許可)理由等を通知書へ記載する場合には,上記通達の趣旨に十分留意した上で,必ず具体的かつ適正な記載をするよう徹底するよう求める旨記載。