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【一般:基礎】
外国人が日本で会社を経営する場合は、在留資格「経営・管理」(通称:経営・管理ビザ)を取得する必要があります(※)。
※在留資格「経営・管理」の許可を受けていなくても、活動内容に制限がない「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」などの在留資格を有する場合は、企業の経営活動に従事することが可能です。 平成26年改正入管法(平成26年6月18日公布、平成27年4月1日施行)により、従来、外国人が日本で経営・管理活動に従事するための在留資格であった「投資・経営」が「経営・管理」となりました。単なる名称変更ではなく、条件も変更されました。 その結果、従来の在留資格「投資・経営」では、外資系企業(外国人または外国企業の資本が一定割合含まれる企業)の経営を行うことが条件でしたが、在留資格「経営・管理」では、100%日本資本を含む外資系企業以外の経営活動もその対象になりました。 |
以下の方たちの経営活動または管理活動が在留資格「経営・管理」に該当します。
1.企業の経営者(代表取締役、取締役、監査役など)
次のパターンがあります。
①自ら起業し、その経営を行う場合
※会社を設立する場合だけでなく、個人事業でも認められる場合があります。
②既存の事業に投資して、その経営を行う場合
③海外の親会社など日本にある子会社など派遣される場合
※この場合、通常、本人は投資しません。
2.企業の管理者(部長、工場長、支店長など)
※在留資格「企業内転勤」や「技術・人文知識・国際業務」に該当する場合もあります。
※入管法上、在留資格「経営・管理」に該当する企業の管理者は、「技術・人文知識・国際業務」には該当しないのですが、実務上この辺は非常に曖昧で、部長などの多くは、「経営・管理」より「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で活動していると思われます。一般に、「経営・管理」より「技術・人文知識・国際業務」の方が取得しやすいことが多いですが、「技術・人文知識・国際業務」では一定の学歴・実務経験が条件となっているので(経歴要件)、経歴要件を満たせない申請人は、「経営・管理」の取得を目指すことになります。
在留資格「経営・管理」を取得するには、最低限下記条件を満たすことが必要です。詳しくは、「在留資格『経営・管理』の条件−企業の経営者・管理者のビザ」をご参照ください。
①住居と独立した事務所を用意すること。
※自宅兼事務所であっても、衣食住の空間と分離独立しているなど安定的に業務に従事できる環境であれば、許可される場合があります。戸建ての住宅のうち1階部分を事務所、2階部分を住居とする場合はいいのですが、居住スペースを通らないと事務所スペースに行くことができない物件は、避けるべきです。
②事業の規模が、2人以上の常勤職員(日本人・永住者等に限ります)がいるか、資本金が500万円以上であること。
※常勤職員が1名いる場合、資本金250万でこの条件をクリアーできる可能性があります。
③実際に経営・管理活動に従事すること。
※大卒・専門士であることや一定の実務経験が必要とされる在留資格「技術・人文知識・国際業務」などと異なり、「経営・管理」で企業の経営活動を行う場合、これらの経歴は入管法上の条件とはなっていません。 しかし、真実、実際に経営活動に従事するのかどうかは、入管がもっとも吟味する審査項目であり、一定の学歴・職歴(経営学の知識や企業経営の経験など)は審査結果に影響することがあります。
【ここがキモ!】海外在住者の在留資格「経営・管理」取得
日本にある企業の経営者でありながら、主に海外に住んでいる場合、在留資格「経営・管理」を取得することができるでしょうか? 在留資格は、日本に”在留”するための資格なので、一見、海外に住んでいる場合、在留資格を取得することはできないようにも思われます。 取締役会の出席や取引先との商談などの目的で来日する必要がある場合は、その都度短期滞在ビザを取得して来日すればいいので、「経営・管理」取得の必要性もないように思えます。 しかし、現在、法務省入国管理局は、本人が海外に住んでいる場合であっても、日本企業の経営者であれば在留資格「経営・管理」の取得を可能とする取扱いをしております。 当事務所でも実際に許可されたケースが複数あります。 結局、海外に住んでいる日本企業の経営者が来日するには、次ぎの2つの形態があります。 ①在留資格「短期滞在」−「短期滞在ビザ」 会議等必要に応じて、海外の日本国大使館・領事館にて「短期滞在査証(いわゆる短期ビザ)」を取得し来日するケース(欧米やシンガポール、香港、韓国など査証免除国の方の場合、短期ビザの取得は不要です) ②在留資格「経営・管理」−「経営・管理ビザ」 「経営・管理」ビザを取得すれば、来日の都度、在外の日本国大使館・領事館にて「短期ビザ」を取得する必要がないので便利です。「短期ビザ」の取得は急いでも申請準備の時間も勘案すれば来日までに最低10日程度必要ですが(できれば1か月前から準備したいです)、「経営・経営」資格を保有していれば急な来日の予定でも対応することが可能です。 このことは、在留資格「短期滞在」に該当する、商談や会議出席などの活動を日本で行う場合、「短期ビザ」の取得が免除される査証免除国の国籍の方の場 合に比較して、中国など査証免除国でない国籍の方にとってはよりメリットが大きいです。 |
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