平成13年6月29日、商法等の一部を改正する法律が公布されました。この改正は、@自己株式の取得及び保有制限の見直し、A株式の単位規制の見直し、B端株制度の整備、C単元株制度の創設、D法定準備金制度の規制緩和、を内容としています。
一、自己株式の取得及び保有制限の見直し(金庫株の解禁)
1、目的規制の撤廃
従来、自己株式の取得は原則として禁止され、いくつかの「目的」に限って例外的に取得が許容されていました。しかし、今回の改正では、一定の手続きを踏んだ場合には、その取得目的を問わずに自己株式が取得できるようになりました(新210条)
2、数量規制の撤廃
3、財源規制の維持
自己株式の取得を無条件で認めると、出資の払戻しとなり資本の空洞化を招く危険があるので、従来から取得財源については厳格な規制がありました。
今回の改正後も、従来取得目的によって異なった財源規制の方法が、配当可能利益内ということで統一されましたが(新210条3項)、財源規制は維持されています。
4、手続き規制
会社が自己株式を取得するには、定時総会の決議を必要とします(新210条1項)。
5、資本準備金の活用
今回の改正では、資本の額の4分の1に相当する金額を残すことを条件に、株式会社が、資本減少に準じた方法で法定準備金を減少させることを認めています(新289条2項)。
併せて、定時総会で自己株式取得承認決議と同時に資本準備金を減少させる決議を行えば、その分増加した配当可能利益を、自己株式取得の財源として活用することが許容されました(新210条4項)。
6、取得方法の拡大
今回の改正により、市場で株式が流通している会社でも、取引所取引・店頭取引・公開買付の方法のみならず、総会の承認があれば相対取引による自己株式の取得が可能となりました(新210条8項)。
7、保有規制の撤廃
従来は、自己株式を保有した場合には、一定期間内に処分することが要求されていました(旧211条)。
しかし、今回の改正では、無制限の保有を認めることで、自己株式の処分を取締役の裁量に委ねる政策が採られました。
8、保有自己株式の処分
9、子会社による親会社株式の取得禁止と子会社からの自己株式の買受
今回の改正後も、子会社による親会社株式の取得は、従来通り禁止されています(新211条の2)。
もっとも、今回の改正では、子会社が適法に取得した親会社の株式につき、親会社はその取締役会決議により、比較的容易に取得できるとされました(新211条の3)。
10、証券取引法の改正